保護リレーとは

保護リレーとは何でしょうか? このページでは、保護リレーについてご説明します。保護リレーは、入力を受信し、設定値と比較して出力を提供する優れたデバイスです。入力要素には、電流、電圧、抵抗、温度などがあります。出力要素には、表示灯や英数字ディスプレイを使用した視覚的フィードバック、通信、制御警告、アラーム、電源のオン・オフなどが含まれます。保護リレーについて説明する図を下記に示します。



図 1
保護リレーには、電気機械式のリレーと、電子 / マイクロプロセッサベースのリレーがあります。電気機械式リレーは、所定のキャリブレーションを許容差の範囲内に収める必要のある機械式部品で構成されるもので、この技術は現在は使用されていません。マイクロプロセッサまたは電子リレーにはデジタル技術が応用されており、迅速で信頼性が高く、正確かつ再現性のある出力を提供します。電気機械式ではなく、電子またはマイクロプロセッサベースのリレーを活用することで、精度の向上、機能の追加、メンテナンスの軽減、省スペース、ライフサイクルコストの削減など、実に多くの利点が生まれます。

入力
リレーが判定を行うには、システムからの情報が必要となります。このような入力要素は、さまざまな方法で収集されます。現場のワイヤをリレーに直接接続する場合もあります。また、計測されたパラメータをリレーが処理できるフォーマットに変換するための追加デバイスが必要となる場合もあります。このような追加デバイスの例としては、変流器、ポテンシャルトランス、張力カプラ、RTD などが挙げられます。

設定
保護リレーの多くは、設定変更の機能を備えています。ユーザーが設定(ピックアップレベル)をプログラムすることで、リレーによる判定が可能になります。リレーは入力値と設定値を比較し、その結果に応じた反応を示します。

プロセス
入力が接続され、設定のプログラムが終わると、リレーはこれらの値を比較して判定を行います。各種のニーズに応じてさまざまな種類のリレーがあり、それぞれに異なる機能を提供します。

出力
リレーの判定結果の伝達にはいくつかの方法があります。通常、リレーはスイッチ(リレー接点)を作動させ、入力値が設定値を超過したことを示します。または、メーターや LED などの視覚的なフィードバックによって通知することも可能です。電子またはマイクロプロセッサベースリレーには、ネットワークや PLC との通信機能という利点があります。

一例として、図 1 に示される図解を使用してサーモスタットにおける判断プロセスを見てみましょう。計測される入力値は温度であり、保護リレーの入力デバイスは温度センサーです。ユーザーは希望の温度を設定(ピックアップレベル)します。リレーは周囲の気温を測定し、設定値と比較します。出力値は、制御(エアコンの停止または炉のオン・オフ)を実施したり、サーモスタットディスプレイで視覚的な表示を提示したりするのに使用可能です。

保護リレーについてさらにご不明な点がございましたら、 こちらより詳細をご覧ください。